地金の損益は2つに分かれる
地金を売って出た粗利は、査定で生まれた分と、相場の動きで生まれた分に分けられます。前者は店舗と担当者の実力で、後者は店舗の努力とは関係がありません。2つを分けずに粗利だけを見ると、相場が上がった月は全店の成績が良く見え、下がった月は悪く見えます。
| 分け方 | 計算の考え方 | 分かること |
|---|---|---|
| 査定の差 | 仕入日の相場で見た価値と、実際の買取金額の差 | 相場に対して高く買ったか、安く買ったか |
| 相場の動き | 今日の相場で見た価値と、仕入日の相場で見た価値の差 | 持っている間に相場で増えた分・減った分 |
| 含み損益 | 今日の相場で見た価値と、買取金額の差 | 今売ったらいくら残るか |
どの値も、重さと純度、それに仕入日の相場が記録に残っていれば計算できます。逆に、仕入日の相場が残っていないと、後から相場の履歴を探して当てはめるしかなく、店舗ごとに独自の相場を使っている場合は正確な値が出ません。
仕入日の相場を、取引ごとに記録しておく
買取店の多くは、公表される相場をもとに、自店の買取価格の表を毎日作ります。記録しておくべきなのは公表の相場そのものではなく、その日に自店が使った相場です。取引を確定した時点で、その品目の純度ごとの相場を取引に記録しておけば、後から相場の表を直しても過去の取引の評価は動きません。
- 記録する単位:品目ごと、純度ごとの1グラムあたりの相場
- 記録する時点:取引の確定時。査定の途中の値ではない
- 記録しておく値:重さ、純度、買取金額、仕入日の自店の相場
本部が地金の在庫で見るべき点
- 店舗ごと、担当者ごとの査定の差。相場に対して高く買い過ぎている店舗はないか
- 在庫全体の含み損益。相場が下がったときに、どれだけの在庫を抱えているか
- 持っている期間。相場が動く地金を長く持つことは、それだけで損益が振れる要因になる
- 売り先ごとの売却価格と、売却日の相場の差
地金は売り先が限られ、売却の時期を選べることも多い品目です。含み損益を毎日見られれば、相場が高い時期にまとめて売る、在庫が積み上がった店舗から先に出す、といった判断を数字で行えます。
En+ リユースでの地金の扱い
En+ リユースでは、相場を自動で取り込み、自店の設定に沿った相場の表を作れます。純度と重さのある品目は、取引の確定時に、仕入日の自店の設定相場を取引ごとに記録します。在庫の画面では、記録した仕入日の相場と当日の設定相場の差から、持っている間の相場の動きによる損益を確かめられます。仕組みの全体は監査と機能一覧をご覧ください。